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校長講話

2019-12-24校長先生から

みなさん、おはようございます。この時期、3年生の一部には、既に進路を確定した者もいると思いますが、受験の本番はこれからです。残された時間はそう多くはありませんが、勉強のやり方など工夫次第でまだ時間の確保も可能です。そして、ライバル・仲間の存在は、お互いを認め合い、励ましあい、称えあう姿勢を持つことで、自分のやっていること、取り組んでいることへの価値は一層高められます。ここまで受験や部活動で応援されてきて一区切りついた者は、ぜひ応援する側になってください。それは、毎日のようにメールで頑張れと送ることでは決してありません。大切なのは、一人ひとりがやらなければならないことに真摯に取り組み続けるということです。つまり受験生と一緒に目の前のことに努力することが重要です。受験は、学校を挙げて挑んでいくものであることを生徒全員が理解してください。そして、受験生諸君は、これからの生活で、できるだけ「できる」「なんとしてもやる」などの前向きな言葉を発するようにして、とにかく北海生らしく、ひたむきに前進してもらいたい。心から健闘を祈ります。

さて、私は先日、スノーボードパラレル大回転で5年前のソチオリンピックに出場し、銀メダリストになった竹内智香さんの講演を聞きました。その話の中に竹内さんが今の高校生に伝えたいといわれたことがあったので、それを交えて話をします。話題になっていたのは「今の日本のアスリートは、セカンドキャリアで苦しんでいる選手が沢山いる」ということでした。セカンドキャリアとは、ケガなどで若くして引退した後、途中もしくは定年後における第二の仕事ということですが、欧米と比べると日本のアスリートは圧倒的に競技者として専念する割合が高いとおっしゃっていました。例えば、竹内さんが1年ほど合宿をしたスイスでは、同じ競技者でありながら薬剤師であったり設計士であったり、とにかくもう一つ職業を兼ねている選手が普通だったそうです。彼ら、つまり欧米では、全員が全員スポーツで成功できるとは限らないことをよく理解していて、18歳まではスポーツだけではなく、とにかく学業を頑張ることが当たり前という事実を目の当たりしたそうです。もちろん、日本の高校生も部活動と勉強を両立する意識はあるけれど、将来の人生において起こりえる様々なケースを考えて学業に打ち込んでいるスイスの高校生とは、かなりの意識の違いがあることを私も知りました。

竹内さんは、18歳までに学業に打ち込むことが、将来の可能性を最大限に拡げてくれること、そして努力が実ってアスリートになった時には、その経験がむしろ強みになることを、熱く語っていました。高校生が部活動全般に取り組む意義には、競技力や技術の向上だけではなく、その活動を通じて学習意欲の向上につながるものでなければならないと私も改めてそれを考えさせられるものでした。

北海高校は部活動に頑張る生徒が多くいる学校ですが、部活動をする、しないは関係なく、もう少し学習に向かう姿勢を大切にして欲しいと思っています。既に十分に頑張っている人もいますが、それがベストであるとは言い難いです。まずは一歩前にでる努力が必要だと思います。例えば、授業を受けっぱなしにはせずに、普段から解るまで質問をするとか、知識の定着に向けた自分からの行動が必要だと感じます。そのようにして基礎力を養われたところに、部活動などもう一つの取り組みが加わることで、相乗的に自分を鍛えられることになるのだと思います。

明日から冬休みですが、皆さんには今年一年を自己点検し、来年の目標に「勉強を大切にする姿勢づくりに努力する」ことを掲げ、それが学校全体の雰囲気になるよう、みなさん自身の意識で高めていって欲しいと願います。体調を崩すことなく有意義な冬休みにしてください。

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