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8月19日 全校集会 校長講話

2019-08-19校長先生から

おはようございます。今年の夏は札幌も記録的猛暑日が続き、みなさんも自己管理には工夫が必要だったのではないでしょうか。それでも普段できないことにチャレンジをするなど充実した夏休みを過ごして今日の日を迎えてくれていると思っています。実際に多くの3年生が、毎日のように朝早くから学校が閉まるまで真剣に自習に励んでいた姿を見ました。この努力はいつか必ず報われるものだと思います。今日から授業が再開されますが、3年生はいよいよ具体的に進路を決定する時期がやってきました。とにかく残りの時間を大切にして、希望する進路実現に向けて信念を貫いてください。また、1・2年生には様々な選択が迫られる時期が近づいてきています。将来をしっかりと見据えた取り組みができることを期待します。

この後、夏休み中の全国大会に出場した各部からの報告会がありますが、暑い中で戦ってきた選手のみなさん、本当にお疲れさまでした。とりわけ柔道部女子個人-70㎏級の佐々木南さんは全国3位という素晴らしい成績を収められています。この場を借りて改めてみなさんの健闘を心から讃えます。

さて、夏休みに入る前の集会で、私はみなさんに信念を持って欲しいという話をしました。根拠のない自信を持っていても行動はできないが、信念を持つことで行動につながるという話でした。今日は、それに関わる話をします。

ロバート・クリーゲルというアメリカの心理学者が書いた本の中に「信念の源は情熱」であるということがらを見つけました。このクリーゲルという学者は、1500人を対象に20年間に渡ってある追跡調査をした人物です。世の中で自分の能力を十二分に発揮し夢を実現させている人と、いくら意識してもそうはならない人に、どんな違いがあるのかを科学的に検証したものでした。この研究の結論をいうと、優れた能力に恵まれているけど消極的に生活をしている人より、いわゆる凡人といわれる普通の人でも、何にでも情熱的に打ち込める人の方が、夢を実現できる確率が圧倒的に高いというものでした。つまり、情熱ある人は、リスクをものともせず、何が何でも目標を実現させることができるということです。ではここで「情熱とは何か」ということですが、アップルで有名なスティーブジョブズは、「情熱とは使命」であるといっています。使命はミッションともいいます。つまり、「自分はこれをすべきだ」ということを自覚することであり、それはどう生きるかということに置き換えられます。使命感を持つことは、自分の人生に情熱を傾けることだといっていいでしょう。

この休み中、女子ゴルフの全英オープンで42年ぶりの快挙という報道がありました。岡山県出身、二十歳の渋野日向子選手です。実は彼女がプロテストに合格したのは昨年7月です。その直前、彼女の地元では中国・四国地方豪雨という災害が発生していました。渋野選手は、復興が必要なのにこのままテストを受けていいのかと複雑な思いでいたそうです。しかし、被災された人たちから応援を受け、強い思いでプロテストを受けたことを会見で語っていました。使命という言葉は使っていなかったけども、

地元を元気づけるには、私が結果を出すしかない

と決意したそうです。きっと渋野選手は、その使命感をもって難関であるプロテストに合格をし、全英オープンの偉業もプロゴルファという自身の生き方に情熱を燃やす中で達成し得たものだと思います。

夏休み前、みなさんには校内で実施している「学校生活アンケート」に回答してもらっていますが、そこには「自分の進路が決まらないことへの悩み」や、「学習習慣の向上に対して行き詰まりを感じていることへの悩み」があることを見て取れました。進路とは生き方そのものですから簡単な訳は決してありません。だからこそ自分のことを深く理解しようとしたり、自分にとっての使命とは何かを考え、それを見つけていくことが大切になると考えます。実際の勉強時間の確保とかとは別にそういった心を養っていくバランスも重要であると言えます。節目となる前期終了まで約6週間、多くの選択に迫られる後期によりよいスタートを切るためにも、自分としっかりと向き合いながら丁寧に生活することを願い、今日の私の話を終わります。

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