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始業式 校長講話

2019-04-08校長先生から

4月になっても雪の日が続き、春も少し足踏みしたかのような気がしますが、木々には新しい芽吹きがみられ本格的な春の到来を感じています。先日には新元号「令和」の発表があり、いろいろな意味で新たな始まりとなりました。

修了式の日には離任式がありましたが、前年度でご退職された山崎省一先生に代わり、この春からは私が校長を務めることになりました。微力ではありますが、教職員の方々と共に力を合わせて北海高校の教育に力を尽くしたいと、思いをあらたにしております。どうぞよろしくお願いします。
 さて、今日から新学期が始まりました。皆さんも心新たに今日の日を迎えてくれていると思っています。春は希望の季節であり、新しい出会いの季節です。君たち一人ひとりにとって、よりよい自分を創りだす良い機会となることを心から願っています。
 徳川家康という武将は、誰もが知っていると思いますが、家康の人生訓に「不自由を常と思えば不足なし。堪忍は無事長久の基、怒りは敵と思え」という言葉があります。これは、不自由なことがあっても、実はそれが当たり前のことだと考えれば不満を感じることはないということです。様々な出来事に我慢ができなくなったり、我がままになってしまい、すぐに怒ってしまうようことがあれば、それは正しい心の持ち方ではない。自分をコントロールできなくなるのは、「心の敵」だと思いなさい。という意味になろうかと思います。

現代は科学技術の発展もあり、私たちの生活の質は大変向上し、便利で豊かなものになっています。しかし、それらのことに慣れすぎてしまったり、合理的なことばかりを追求したりする中で、本来そこにある大切なプロセスを踏まえることに対しては、「面倒だ」とか、「無駄じゃないか」と考えてしまいがちです。それは安易に思考することを敬遠していることにも他なりません。

 また、先ほどの人生訓には、「勝つ事ばかり知りて、負くること知らざれば、害その身に至る」という言葉が続きます。これは、勝つことばかり知っていても、負けを知らないことは大変危険であるという意味です。学習においてもスポーツにおいても、目標を達成するために必要なものは、まず自分自身の弱さを知り、失敗とその悔しさをバネにして、心を強くしていけるかどうかが根底になくてはならないと思います。つまり、失敗することがいけないのではなく、むしろその失敗の経験は重要なことであり、大切なのは、何度失敗しても挫けないということになるのだと思います。まさにそれは、北海高校の建学の精神「質実剛健・百折不撓」に通じるものです。人の気持ちとは、実は弱いものですから、失敗の原因をついつい他人や環境のせいにしてしまったり、せっかく何かに決意して立てた計画であっても簡単に崩してしまうようなこともあるのではないでしょうか。そのようなことが起こり得ることを、予め肝に命じて生活する必要があるかと思います。

新学期というこの節目に、ぜひ自分という感情をコントロールし、人に対しても、自分に対しても心の持ち方を向上させる、また新たな自分づくりの出発点としてほしいと思います。納得のできるよい一年を皆で創りあげていけるよう努力していきましょう。

以上で、年度の初めにあたっての私の話を終わります。

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