【講話】冬休み前の全校集会 校長講話
2024-12-23校長先生から
いよいよ明日から冬休みに入りますが、インフルエンザA型、マイコプラズマ肺炎などが猛威を振るい、既に道内の各都市で「インフルエンザ警報」が発出されています。冬本番を迎える中、生活リズムの崩れが原因で免疫力が下がると、今以上に感染リスクは高くなってしまいます。皆さんは、体調管理に十分に注意して、計画通りの冬休みになるよう最善を尽くしてください。特に受験生諸君は、「身体と時間の管理」が、もう一つの受験科目であるくらいの気持ちでいて欲しいと思います。丁寧な生活を維持することで、この受験が皆さんの今後の人生にも活かされる貴重な経験となることを心から願っています。
さて今日は、私がこの一月くらいの間に感じたことをお話しします。先月、谷川俊太郎さんという詩人が老衰でお亡くなりになりました。実は、92歳までご活躍された谷川さんの作品は、私が子どもの頃から既にヒットしていたものが数多くあります。例えば、鉄腕アトムの主題歌、そしてアメリカの絵本スイミーやスヌーピーなどの翻訳などです。皆さんも、これまでに谷川さんの詩に触れたことはきっとあるでしょう。
恐らく、私たちが世代を超えても共通に知っているものといえば、「生きる」という作品ではないでしょうか。そのようなこともあり、最近私はこの「生きる」という作品を読み返してみました。久しぶりの鑑賞に、かつて感じていたものと今回感じたものには大きな違いを感じました。
ある意味、新たな発見といってよいでしょう。私なりに、今年一年、良いことも、そうでないことも、身近でおこったことや国内外でおこっている様々な出来事とも重なるものがありました。
せっかくですので、今日はここで全文引用して朗読したいと思います。
皆さんも そこにある単純な言葉に、いまどう感じるか、あるいは、自分の経験とつながるものがあるかどうか想像しながら聴いてみてください。
「生きる」 谷川俊太郎
「生きているということ いま生きているということ … 」 いかがでしたか。
私は、改めてこの作品に触れてみて、「生きる」ということは、「今を感じながらも、まだ知らない自分を日々更新していくものであり、私たちは無意識のうちに生活するのではなく、必ず何らかの節目を利用して自分の目標を自覚しなければならない」ということを感じました。
何が言いたいかというと、生きるとは、「より良く生きる」。それに励むべきだということです。
「生きているということ それは迷うということ いま生きているということ
それは自分を信じるということ いま何かに精一杯でいること
生きているということ 昨日出来なかったことが今日できるということ」
こんな気持ちを持ちながら日々に努力したい。私は思います。
間もなく新たな年を迎えますが、皆さんも、何らかの形で今年を振り返り、「より良く生きる。」そのために、この節目を大切に過ごしてください。今日は少し抽象的な話しだったかも知れませんが、以上で、私の話を終わります。