北海学園特待生の認証式を行いました
2021-04-27お知らせ
2021-04-27お知らせ
2021-04-09お知らせ
本日、令和3年度の入学式を行いました。体育館に新入生が入場した後、校長先生からの式辞と、生徒会長からの歓迎の挨拶があり、その後北海高校の校歌が流れ、入学式が終了しました。感染予防対策のため式の時間を短縮し、保護者の来場は1名に制限しましたが、オンラインでのライブ配信も行いましたので、多くのご家族の方に式の様子を視聴していただけたと思います。
2021-04-09校長先生から
陽射しにやわらかな春の兆しが感じられる季節になりました。本日は、規模縮小とはいえ、このように令和3年度入学式を挙行できますことは、私たち教職員にとりまして大きな慶びであります。
まずは、北海生となった416名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。私たち教職員、そして皆さんの先輩となる2年生・3年生も皆さんの入学を心より歓迎しております。
昨年度、皆さんはコロナ禍にあって、多くの不安を抱えながらも、人生の大きな節目となる高校受験に挑み、その局面を乗り越えてこられました。逆境の中では、様々なことがらに対して自ら考える機会があったはずです。自分自身を見つめ直すきっかけになった人、あるいは、不自由さを感じる中、自分のことだけではなく、他者のために「何ができるか」「何をすべきか」を考え、自ら行動をとった人もいるかも知れません。きっかけはどうであれ、皆さんのそれらの経験や行動は、これから皆さんが人間的に成長していく上で、必ず財産になるものです。
今日からは北海生となって、この学び舎で新たな友と出会います。高校生活を通じて経験するもの全てが、皆さんにとって、価値ある人生の土台になってくれることを信じてやみません。
北海高校は、1885年(明治18年)に創立された北海英語学校を起源とし、創立以来、今日まで135年の歴史を刻んできました。既に4万1千人を超える卒業生は、本校の卒業生であることを誇りに、全国さまざまな方面で活躍をされています。
本校の前身である旧制北海中学校第二代校長の戸津高知先生は、生徒の個性と自学自習、自治的精神を尊重する教育者でした。当時、戸津先生は折に触れ、生徒に「北海生よ、タンポポであれ」と語っていたそうです。皆さんは、タンポポの花をどのようにみているでしょうか。タンポポは、特定の環境でしか咲けない花ではありません。自分が根付いた環境に適応し、時にはアスファルトの割れ目からでも芽を出します。葉や茎が刈り取られようとも時期を見て必ず再生し花を咲かせます。それはしっかりとした「根」を持っているからに他なりません。見た目が綺麗で、部屋で飾られるような花であっても、根が脆ければ環境の変化に対応できず、すぐに枯れてしまうでしょう。植物も人間も同じです。
学力、体力、そして心の力と書く心力などにおいて、本当の強さを手に入れるためには、見えないところで地道に努力をすることが必要となります。中でも素直さや他者の気持ちを理解できる誠実な内面性を磨くことは、それが人間的基礎力になるものと理解して、常々その自覚を持ち続けることが重要です。
北海高校の教育活動の「根」に当たるものを建学の精神といいますが、それは「質実剛健・百折不撓」です。ちょうど皆さんから見てステージ左側に掲げられている書がそうです。この意味は、「明朗・快活で己を飾らず、誠意を持って物事に当たり、どんな困難にあっても挫けない強い意志で自分を鍛える」というものです。どうか、皆さんの中にも、北海高校のDNAを持った「根」を強く育み、タンポポのように、それを深く伸ばして、逞しい青年になることを将来の目標にして下さい。そして、自分を活かすことのできるふさわしい場所に飛んで行き、自分らしい花を咲かせてもらいたいと願います。
皆さんは今、高校生活のスタート地点に立ちました。義務教育を終え高校に入学した今この時が、自分自身の人生を自らデザインしていく、自律した自分づくりのはじまりです。己を律するために、「学びの質の向上」は不可欠です。これまでとは違う意識を持ってもらうために、3つの言葉を紹介したいと思います。
それは、「知りません。教えて下さい。お願いします。」の3つです。これらの言葉は、フランス哲学研究者の内田樹氏の著書、「学ぶ力」という本の中で、人の成長に必要なものとして記されている箇所を要約した際、キーワードとなる言葉です。少し拡げて説明をすると、人の成長に必要なのは、まず、「自分が無知であるという自覚もっていること」、そして、「自分にとって何が先生になるのかを探り当てる力を備えること」、最後に「礼儀正しさ」だと内田氏は述べられています。
高校の勉強が中学校までの勉強と違うのは、端的にいうと、学ぼうと思った者にしか学力は得られないということです。勉強は作業ではありません。正解の無い世の中の課題に対峙する時、必要となる学力は、暗記による知識ではありません。また、誰かにさせられている感覚で勉強を続けても、学力を伸ばすことはできません。「なぜ、どうして」という学びの本質への渇望が何よりも重要です。すべては、自分が学ぶ必要性を自覚することです。しかし、それが難しいと感じるなら、まずは自分の先生を捜してみることです。先生とは、学校の先生はもちろんですが、クラスの友人であったり、学校生活を通じて見えてくる先輩の姿であったり、本の中にある言葉や日常のふとした場面にも存在します。そのようなものを見つけられる観察力、そして共感する力を備えようとする努力から始めるとよいでしょう。そして謙虚さを忘れないで下さい。勉学に限らず、本当に学ぼうと思ったときに、人は謙虚になります。謙虚になったとき、人は自然と礼儀正しくなるものです。「知りません。教えて下さい。お願いします。」生涯にわたり学習をしていく皆さんは、高校時代に限らず、一生学び続けることが必要ですから、その姿勢づくりのために、どうかこの言葉を胸に深く刻んで、これからの北海高校での生活を有意義なものにして欲しいと願っています。そのために、私たち教職員も精一杯、皆さんをサポートし、この三年間、皆さんと共に歩みたいという思いを新たにしています。
結びとなりましたが、保護者の皆様にはお子様の教育を本校に託していただき、心よりお礼を申し上げます。ご期待にそえるよう教職員一同力を尽くしてまいります。今日から始まる北海高校での三年間が、新入生の皆さんにとって人生の確かな土台となることを心から願い、以上、式辞といたします。
令和3年4月9日 北海高等学校長 秋山 秀司
2021-04-08校長先生から
今日から新年度が始まりました。皆さんも心新たに今日の日を迎えてくれていると思っています。コロナ対策には、昨年度以上に万全を期して、私たちの学びや思考が止まらないよう工夫を重ねて学校生活を送っていきましょう。学校は集団生活をする場ですから、まずは皆さん一人ひとりの理解と協力、そして大人の対応をお願いします。
さて、学校の特色について話をするようなとき、どこの学校にもある教育目標を基本に話をしますが、私立の場合、その教育目標の大前提にあるのが建学の精神です。本校では「質実剛健・百折不撓」ですね。北海高校は22年前、男女共学になることを機会に、新たに「北海高校の育てたい人間像」というものを設けました。4項目からなるものですが、皆さんは知っているでしょうか?
それは、Be Independent! 独立心を持った生徒 Be Responsible! 信頼される生徒 Be Active! 「生きる力」を備えた生徒 Be Gentle! 多様性を認め合う生徒 この4つです。
20年の月日が経っていますが、今、正に目指していきたい目標値です。改めて皆さんにもこの存在を確認して貰いたいと思います。北海高校の年間スケジュールには、この目標を達成するための取り組みが網羅されています。三年間を通じて、授業はもちろん学校行事や部活動など、その一つひとつの取り組みが目標達成のためにどれも大切です。昨年はコロナの関係で、その多くが実現できませんでしたが、新しい生活スタイルを取り入れて、今年こそ、どれも可能にしたいと思っています。その際、皆さんには何か一つのことだけに力を注ぐという発想ではなく、すべてのことに全力でチャレンジして、特に諸活動と進路の実現には、少しでも高みを目指し、結果に繋げてもらいたいと強く願っています。
北海高校の特色を表現する時、古くから使われるフレーズに「文武両道」という言葉があります。本来なら学芸と武芸両方に優れていることをさす言葉ですが、実際には、その捉え方は色々です。最近の一般社会では、どちらかというと文が勉強、武が部活動として区別され、学校の特色を表す場合も、進学実績や部活動、特にスポーツの成果などを基に文武どちらかに力を入れている学校だと見られがちです。しかし、北海高校が自ら表現してきた文武両道は、初めから文武を分けていたかというと、私は決してそうではないと思っています。
以前、私が読んだ岩波文庫に、「翁問答」というものがあります。江戸前期の儒学者で、晩年には日本陽明学の祖といわれるようになった中江藤樹によるものです。この中に「文武両輪」という言葉が出てきます。この言葉が出てくる背景には当時の世相が関係します。江戸時代初期は、まだ戦国の世から抜け切れず武力優勢の不安定な時代でした。江戸幕府は、人心を和らげようと、いわば政策的に学問を奨励しました。ですが、「翁問答」の中には、「元来、文武は一徳にして、各別なるものにてはなく候」とあります。要するに、文武は同根一体、つまり、文の根は武であり、武の根は文であるということです。
学問による徳のある知識とその思考によって、物事を正しく捉えて問題を解決することは、結局は武力を行使することなく、多くの人の命を救い社会にも貢献したことになりました。当時の学問は儒学を指しますが、これに従えば、「文武はどちらか一方にのみ捉われてはいけない」。すなわち両立すべきものであるという考えになります。両立とは形だけのことを指すものではありません。成り立たせることですから、それぞれを高めあい、文武両方に最大限の結果を求めることになります。
「翁問答」の中には、心の学と書く「心学」についても触れられています。心学とは、人の内面、つまり心の道徳的可能性を信頼し、徳のある人をいわば先生とし、心を鍛えることで相応しい考え方、生き方が見いだせるというものです。これらから考えると、社会に役立つ人材になるためには、学芸と武芸を両立させようとする、その覚悟ができる強い心をまず持つべきだ、ということになるのではないかと思います。
創立期の北海にあった細かな教育理念と中江藤樹らの儒学による教えが共通しているという根拠は何もありませんが、「質実剛健・百折不撓」の建学の精神を大切にしてきた本校が、古くから部活動を奨励し続けてきたことは、人間づくりには、それが欠かすことのできないものという意義が理解されていたのだと思います。
北海高校の歴史を辿ると、一つのことにずば抜けて秀でた人材がいたこともよくわかりますが、一方で、北海の起源となっている北海英語学校は札幌農学校、つまり現在の北海道大学に進学するための学校でもありました。当時、数少ない高等教育機関に進学するには、当然、個性を伸ばしつつも勉学全般に人一倍の努力をしていたことが想像できます。それこそ文武は同根一体であることを具現化した卒業生が大勢いたのだろうと思います。今と変わらず、当時から多様な生徒が集まっていたこの学校では、いつの時代も生徒同士が励ましあい高めあってきました。今日は、部活動の話をしましたが、文武の武は、決して運動部だけをイメージするものではありません。文化部はもちろん、委員会活動を含む生徒会活動やボランティア精神を大切にすること、何かに属さなくとも、自分の考えで永く継続していることや趣味であっても、武として考えることができます。取り組むものこそ違っても、各々が様々な状況に身を置いて経験することが、自身の進路を切り拓いていくことに大きく役立ちます。皆さんにはそのことを信じ、「本来の文武両道」の意味を再確認して新学期を始めてもらいたいと思います。コロナに屈することなく有意義な一年にしましょう。新年度に当たり、教職員全員で皆さんの活躍に期待をしています。
2021-04-08お知らせ
令和3年度の始業式が行われました。学年が上がり、クラス替えによって新しくなった級友と共に新たなスタートを切りました。
体育館での全校集会はまだ行えないため、生徒たちは教室から移動せずに放送による集会となりました。
2021-04-07お知らせ
入学式を2日後に控えた新入生を対象にオリエンテーションを行いました。貼り出された一覧表でクラスが発表され、靴ロッカーの位置も確認しました。
体育館で学校生活の心得について説明を受けた後、各教室に移動して、書類の回収と入学式についての確認を行いました。9日の入学式に向け、緊張が多少でも和らいだことと思います。