【講話】夏休み前の全校集会 校長講話
2022-07-22校長先生から
北海祭から2週間が経ちましたが改めて皆さんお疲れさまでした。一人ひとりの力を合わせて素晴らしい北海祭を創り上げてくれたことに心より感謝しています。経験がない中、また、限られた時間でしたが「やるときはやる」という北海生らしさを感じました。また、皆さんの発想力、行動力の高さにも賛辞を贈ります。
北海高校は、日常生活、勉強、学校行事や部活動などに積極的に挑戦することで、基礎的な力をしっかりと身に付けてもらいたいと願っている学校です。基礎力とは、一時的に発揮される力とは違い、皆さんの人生の土台となるもの。いわば「型」のようなものです。学習を通じて身に付けられる基礎学力はもちろん、様々な経験を通じて得られる体力や根気強さ、そして協調性など、これらを偏ることなく身に付けることは、長く学び続けられる力や自分自身をよく理解して、思いやりと善悪の判断ができる力を備えられるようになります。皆さんには、高校3年間でそういう力をつけることの大切さを、改めて認識しておいて欲しいと思っています。
さて、明日から夏休みです。この間、勉強の仕方や進路への迷いがあった人もいたと思いますが、長期休暇は、自身の基礎力を高められるチャンスです。目当てとすべきことは、自分を律し、時間を管理することです。時間の管理は、まず意識の改善からだと思います。
勉強を例にすると、受験を控えた3年生は、夏休みを「受験の天王山」といいますが、それは1・2年生にとっても同じです。今日ある1時間も受験直前の1時間も同じ1時間です。むしろ、ほぼ皆同じように受験勉強に向うことになる3年生後半の1時間よりも、私は、1・2年生の皆さんの、今この1時間を何のためにどう使うのか、この使い方が後々に他者との力の差となり、時間とともにその差は拡がっていくものと考えます。
夏休みが受験の天王山といわれる所以は、自由な時間が増える中、自己管理と計画性、そして実行性を確立させられるかどうかが問われていることに他なりません。実社会において、与えられた自分の仕事に、最後まで責任を持ってやり遂げられるかということにも似ています。とにかく、そこには精神的に自律した大人としての考え方が求められています。
何かを成し遂げるには、明確な目標を持つことが大切だということを、皆さんは十分理解しているものと思っていますが、あえて言うと、遠い未来に、できるだけ高い目標を持っておくことが大切だと思います。そして、その目標に向かうために中期的目標と短期的目標も必要です。この時期、皆さんにとって短期的目標になるのは、この夏休みの過ごし方の中にあると思います。ここで皆さんに質問ですが、皆さんは目標を持つことの最大のメリットは何だと考えますか。私は自分と向き合い
達成感
を味わえることだと思っています。
(中略)
今日、話しをしてきたことに関して、私が皆さんに望みたいことは、凡事徹底への意識と行動を、北海生全員で取り組むということです。一人ひとりが達成感を持ちたいという意欲と、精神的な自律をしていこうという雰囲気が、常々皆さんの中に行き渡っていて欲しい。そうすれば、今よりももっと北海生としての誇りと自信を持ち、絆を深め、より多くの目標が達成していけるものと信じています。今一度、日々の生活を丁寧に過ごすことに努力して下さい。