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札幌市にある北海高等学校から
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校長 式辞

2020-04-09校長先生から

 陽射しにやわらかな春の兆しが感じられる季節になりました。ご存じのように、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のために、本校は、国や北海道が示しているガイドラインに沿って、様々な配慮のもとで学校を再開しております。そのような中、本日、規模縮小とはいえ、このように北海高等学校の令和2年度入学式を挙行できますことは、私たち教職員にとりまして大きな慶びであります。
まずは、狭き門をくぐり北海生となった365名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。私たち教職員はもちろん、皆さんの先輩となる2年生・3年生も、皆さんの入学を心より歓迎しております。この学び舎で新しい友と出会う。そして高校生活を通じて経験するものは、皆さんのこれからの人生にとって大きな価値になることを確信しています。多様性を認め合う時代、これからの出会いに本気で向き合うことによって、何物にも代え難いものを、皆さん自身の中に体得できることを大いに期待しています。
 北海高校は、1885年(明治18年)に創立された北海英語学校を起源とし、創立以来、今日まで135年の歴史を刻んできました。4万人を超える卒業生は、北海高校の卒業生であることを誇りに、さまざまな方面で、社会の優等生として活躍されています。本校は名実ともに北海道を代表する私立高校であり、その名は全国でも知られています。
 新入生の皆さんは、このような北海高校の歴史に新たな青春の1ページを加えることとなります。皆さんが、この北海高校を青春の舞台として、自からを磨き、輝かせ、互いに励まし合い、助け合いながら、自律した若者として成長することを心から願っております。
 さて、皆さんは今、高校生活のスタート地点に立っています。皆さんそれぞれにこれから始まる高校生活に夢や希望を抱いていることでしょう。不安もあるかもしれませんが、何よりも大切なことは、義務教育を終え高校に入学した今この時が、自分自身の人生を自らデザインしていく、自律した自分づくりのはじまりに他ならないのだという自覚を持つことです。
 新入生のみなさんが、北海生としてスタートするにあたり、三点お話ししたいと思います。
まず一つ目は、「自分の持つ才能」を発見し活かしていくということです。私たちは、自分でも気づかない才能をたくさん持っていることを知らずに過ごしてしまうことが多くあります。まだ知らない自分を発見するためには、積極的に自分と向き合うことと新たなものにチャレンジする勇気がとても必要です。北海高校には古くから、生徒が主体となって行動していける自治の精神と、お互いの個性と努力を認めあい、深い絆を創っていくことのできる人間教育の基盤とその環境があります。学習活動はもちろんですが、生徒会活動や部活動などを通じてそれらを発見し、ぜひ自分の成長に活かしてもらいたいと思っています。
二つ目は、本校の建学の精神をよく理解し、自らの目標の実現に向けて邁進することです。人は正しく目標を定めることができれば、その達成に向かって地道な努力を重ねることができますが、自分への理解が不足していたり、時に自分への甘えから妥協することを覚え、成功よりも失敗の体験を多く重ねていってしまうことで、やがて自信を失い、自分の可能性を自分で否定してしまうようなこともあり得ます。そういう意味で、私たち人間は、実に弱い者であるということを自覚しておかねばなりません。ですが、これまで北海高校に学んだ多くの先輩達は、本校の建学の精神である「質実剛健・百折不撓」を自らの中に取り込み、互いを励ましあって、夢を夢で終わらせずそれぞれに自己目標を実現させていった人たちが数多くいます。
「質実剛健」とはうわべを飾ることなく誠実であり、心身ともに強くたくましいという意味です。「質実」であることは、信頼される人間であるための基礎であり、「剛健」であることは自分らしく生きるために不可欠なことです。また「百折不撓」は何度失敗しても挫折してもくじけないという意味です。北海生の誇りは失敗しないことや挫折しないことではなく、失敗しても挫折しても、決してそれにくじけないことにあります。皆さんも、何のために学ぶのか、何のために進学するのか、自分らしい生き方とは何か、社会の中で自分をどう活かすべきか、などについてじっくりと考え、正しい目標設定を強い信念にかえて進んでいって欲しいと思います。
三つ目は、「良い習慣」を身につけるということです。基本的生活習慣が守れることは「自己管理能力」が備わっているということになります。一見簡単そうなことですが、それを継続できることは十分評価に値します。また、毎日の家庭学習、礼儀やマナー、読書の習慣はとても重要です。将来、進学して自分の好きなことに対して学びを深めるためにも、グローバルな社会で仕事をしていくためにも、その基礎になるものとして、必ず備えていかなければならないものが、これらの習慣化の中で身に付きます。勉強をする上で、難しいと感じることがあっても、必ず継続は力になります。挨拶は好ましい人間関係を作り出すきっかけにもなりますし、良い本との出合いは、他者の考えを知るだけではなく、己を客観的に見ることができたり、目標を明確にさせて、そこに近づくための原動力にもなります。皆さんには、これからの時代に相応しいコミュニケーション力と幅広い教養を「生きる力」として修得し、自らの人生を豊かにしてもらいたいと思います。
 北海高校での三年間には、自分づくりのきっかけとなるもの、糧となるものが数多くあります。ぜひ積極的な姿勢で高校生活に臨み、確かな自分といえるものを創り上げてください。そのために、私たち教職員も精一杯、皆さんをサポートし、この三年間、皆さんと共に歩みたいと思いを新たにしております。
 結びとなりましたが、保護者の皆様にはお子様の教育を本校に託していただき、心よりお礼を申し上げます。ご期待にそえるよう教職員一同力を尽くして日々の教育に取り組んでまいります。今日から始まる北海高校での三年間の生活が、新入生の皆さんにとって人生の確かな土台となることを心から願い、以上、式辞といたします。

令和2年4月9日 北海高等学校長   秋山 秀司

校長講話

2020-04-08校長先生から

みなさんおはようございます。新年度なので、全てにおいてリフレッシュした気持ちで今日の始業式を迎えたかったのですが、新型コロナウイルスに関しては、依然として終息の目途が立たない状況にあり、私たちはまだまだウイルスの脅威と様々な不安を感じています。しかしこの間、このウイルスの特徴や、感染予防方法など、完全ではありませんが少しずつ判ってきていることもあります。この先も社会情勢には十分な注視が必要ですが、私たち一人ひとりが、このウイルスに対する正しい知識と常識ある行動を責任持って果たすことにより、日常を取り戻していきたい考えています。ぜひ皆さん自身の健康管理を徹底すると共に、学校はもちろん家庭においても、周りへの十分な配慮を意識して行動してほしいと思っています。どうぞご協力ください。
 さて、話は変わりますが、今年の札幌における桜の開花予想日は4月28日だそうです。この開花予想には、ある法則性があることを知っているでしょうか。その年の2月1日以降の最高気温を足していく中で、その累積温度が600度を超えた日に開花するという考え方です。累積温度には諸説あるらしいですが、この予想の仕方は大変精度が高いものだそうです。こういった科学的根拠が明らかになっている一方で、先日、私は、相田みつをさん の日めくりことばに「どんな雑草にも 時期がくれば だまって自分の花を咲かせ 自分の実をつける」ということばに目が留まりました。大変ポジティブなことばですし、直感的に「質実剛健・百折不撓」の精神を大切にし、雑草のように強く、全国どこにでも花を咲かせるタンポポにも例えられている北海生には、よく馴染むことばだと感じました。とはいえ、このことばの中で出てくる「時期」についてですが、それは決して、いつの間にかやってくるものではないということを、しっかり受け止めておかなければならないと思います。その「時期」は、ただ待っていればよいのではなく、物事を大成させるには、毎日の積み重ねが大切であるように、必ず具体的な行動が求められていることを忘れてはいけません。命あるものは、その命を絶やさないように自然の中で、また置かれた環境に適応しながら生きています。それは、例え雑草であっても、私たちが見過ごしているだけで、きっとひたむきに生きているということを感じずにはいられません。植物は、決して私たち人間を楽しませるために花や実をつける訳ではありませんが、私たち人間は、その美しく綺麗な花を愛でて、心を癒されたりしています。そのために私たちは植物を育てようとしますが、当然、花を咲かせるためには、正しい知識で水やりをしたり、日光に当てたり、肥料や剪定を行うことが不可欠です。つまり、理想の花を咲かせようとするなら丹精を込めることがとても大切です。
高校生である皆さんも、3年間という限りある生活の中で、自ら希望する進路を実現しようとするのであれば、自分の置かれた環境をどう活用していくべきか、周りからどんな力を借りる必要があるのか、具体的に取り組むべきものは何か、その見極めと主体性が大変重要となります。
私たちは植物とは違い、ものごとを深く考え、強い意志を持って自ら動くことのできる人間です。自分の人生ですから、自分自身と向き合う時間を大切にして、この一年の行動と努力が実り、将来、納得のいく花を咲かせるようにしたいと願います。一年の始まりですから、心を新たにして動き出していきましょう。

年度初めの話はここまでとして、次に学校生活再開のための留意点について、具体的な話をします。大変重要なことですので、静かに聞いてください。

(以下、中略)

最後に、学校には色々な事情を持っている人がたくさんいます。絶対に自分を中心に考えないでください。このような社会状況が続く中で、みなさんには、あえて色々なことに気が付いて欲しいと思っています。例えば、健康管理の方法や危機管理について学ぶ大きなチャンスであるのかも知れません。更には、コロナ感染に関係する言葉による冗談や嫌がらせ、差別を意識させる言動などが社会でも問題視されていますが、思ったことを直ぐに発信できる時代において、皆さんには良く考えて、正しく行動できるスキルを身につけて欲しいと思います。北海生であるがこそ、世の中には、このウイルスによって、大変な状況におかれている人たちが大勢いることを心に留めて、自分たちのできることを一つひとつ取り組むのだということを大切にして、他者を思いやれる青年、信頼される青年であるべきです。ぜひこの機会に私たちの人間力を高めていけるよう努力しましょう。

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